色庭 

IRONIWA

色庭はこどもの夢の世界を大切にしたいという想いを込めて、石引にオープンしたこどもたちのための小さなアトリエです。

小さなころは多くの人が、日常にささやかなファンタジーを見つけ、どこまでも広がる空想の世界へ飛べる魔法の力を持っています。この魔法の力、おとなになって色々なことを乗り越えるときにとっても役に立つものです。そして、芸術表現の原点でもあります。色庭をこどもたちの想像力を磨き、制作を通して夢のかけらを形にできる場所にしたいのです。

 

貼って、はがして、ぬって、こねて、見つめて、感じて、考えて、

色とりどりの個性が小さなお庭から大きく羽ばたけるお手伝いができたらいいなと思っております。

「色庭オープンと私の原点 」

私の祖父はもうとっくに他界しましたが、とても絵を描くのが好きな人でした。祖父は満州へ戦争に行き、配給された官製はがきにこれまた配給された赤チンというお薬で戦時中にも関わらずスケッチをしていたそうです。描いていたのはとても平和な光景ばかりで、遊んでいるこども、乳飲み子を抱く母親、牛、静かな丘の風景というものでした。戦争というふつうではない状況にいて、心を保つために絵を描くことは祖父にとって水と同じくらいに必要なことだったのだと感じました。のちに祖父はスケッチをまとめて本にしました。その本を開くたび、ちょっと大げさかもしれませんがスケッチを描くことで命をつないだ祖父と、静かな情景が描かれた絵ゆえに、時を戻して戦争という凄惨な歴史を伝え続けるすごさを実感します。もちろんそれがすべての理由ではありませんが、私がドイツで芸術療法を学んでみようと思ったのは、うすうす気づいてはいたけれど、芸術表現の可能性を少しでも確信に変えたかったからなのだと思います。

色庭  橘川紗花 Kikkawa Sayaka  

      

​profile

1982年 富山県生まれ 神奈川県育ち

武蔵美術大学舞台美術専攻卒業後、CM美術デザイン会社、花屋での勤務を経て2012年秋にドイツへ。2014年、アラヌス芸術社会科学大学大学院、アートセラピー科に入学。難民施設や精神病院、福祉施設のオープンアトリエで実習と研修を積む。2018年大学院修了後に帰国。

2019年10月、金沢市コミュニティビジネス事業の支援を受けて石引にこどものアトリエ色庭をオープン。

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