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  • 執筆者の写真ironiwa

ちいさな一歩

このたび、2022年4月から金沢医科大学小児外科でアートセラピーを実践させていただけることになりました。

日々の淡々とした流れのなか、淡々と静かに始まりそうな予感がしています。


ドイツで芸術療法を学んで帰国をしてから3年半。帰国をして間もない頃は、医療機関のどこかで可能性を感じてもらえないか、せめて臨床経験を少しでも積める場所が欲しいと、心療内科や精神科にメールや手紙を送ったりという日々でした。どの病院も丁寧な対応をしてくださいましたが、国家資格(公認心理師)の取得をすすめられお断りをされることがほとんどでした。

日本の医療システムの中で働くためには当然のことなのかもしれない、と難しさを実感しました。


残りの人生の時間を私はどのように使いたいと思っているのか、と胸に手をあてて考えたとき、表現を通して、人と対峙することで悩み、考えながらつかんでいく感覚を大切にしたいと思いました。その時間はそう多くはなさそうだと、感じました。

病院にこだわるのではなく、小さくても場所を作ってできることをやっていこうとこどものアトリエを開きました。


それから3年間近く、私の活動を励ましてくださり、アートセラピーの可能性を信じて下さった方のお力添えがありました。さらに、小児外科でのアートセラピー導入という異例の事態に戸惑う関係者の方々を説得してくださった医長のお力添えで小さな一歩を踏み出そうとしています。受け入れてくださった医療関係者の方々にも感謝しております。


改めてこんな奇跡的なことはない、と思っています。

ほとんどあきらめていたことですが、石川県の病院でアートセラピーが初めて導入される記念すべき日には1人静かな喜びがこみあげるのだろうと思います。


まだまだこれからですが、1つ1つの出会いを大切に向き合っていきたいと思います。

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